創作する遺伝子-僕が愛したMEMEたち-
2019年11月4日
誰もが知る小島秀夫監督のエッセイ、創作する遺伝子―僕が愛したMEMEたち―を読みました。リアルタイムでMGSシリーズを何度もやりかえした小島ファンとしては、デスストをやる前に読んでおきたかった。
ちょうどこの本を読む前に「ファーストマン」という映画を見たのだけど、月に行ってそのあとどうするの?というような気持ちが心のどこかにつっかかっていた。この本を読んで少しスッキリした気がする。
月はなにもかも未知の世界。そこに行った先のことなど想像することすらできないのだ。何もわからないことそれに挑むこと自体に意義がある。すでに見えている課題に立ち向かうことも大事だけど、分からないことを探求することをやめてしまったらそこから先へは進めない。
だからこそ、月にいったことは「人類にとって偉大な飛躍」なんだと思う。やめることは簡単だけど、やめずにやりぬいた人が英雄になれる。
本の中で特に印象に残ったのは「漫画!マンガ!MANGA!〜ある日、ある夜の物語」かな。かつては四コマ漫画だった「漫画」が「マンガ」として代表的なメディアとなり、海をこえて「MANGA」となる。日本の代表的なカルチャーとして世界的に認められている。
しかしゲームにおいては、海外での「GAME」は日本の「テレビゲーム」を指すものではない。ただ、そういう小島監督は、日本では「小島監督」だけど、海外では「HIDEO KOJIMA」である。彼はもうほとんどカルチャー化してる。
この本からはいろいろなものからMEMEを受け継いだ、小島監督が創り出した新たなMEMEを受け取ることができる。これからは私たちがそれを自分の中でさらにMEME化して将来に伝えていきたいと思う。来るであろう2001年にむけて。