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偉くなるってどういうことなんだろう

2021年6月14日

出世する人としない人の違いってなんだろうということをたまに考える。その思考をメモっておく。

基本的には同じタスクをこなす時に、偉い人がやるべきこと、持つべき考え方を、偉くない人は持っていない、ということだと思う。

視座を変えられる

偉くなればなるほど、会社の社員のうちの一人(つまり個人)から会社の一部と成っていく。

個人と一部の違いは「自分だけを考えていればいいこと」と「会社の外を含む周りのことも含めて考える必要があること」だと思う。

より分かりやすく言うならば

  • 「言いたいことを言いたい時に言える」のが個人、「言いたいことをタイミングを見計らって言う」のが一部。
  • 「自分の興味関心を持ち込む」のが個人、「自分の興味関心に寄せていく」のが一部
  • 「こういうインプットをするから、こういうアウトプットを返してくれ」という指示のもと業務をこなすのが個人、全体の設計をみながら指示を出すのが一部。(これは比喩)

って感じ。そして出世するのは、個人と一部を行ったり来たりできる、つまり視座を変えるスキルを持っている人だと思う。

よく視座は高い方がいい、と言うけど、それは経営者とかのレベルであって、もっと現場に近い人たちは、視座を低くしてヒアリングして、視座を高くして考えて、個人にとっても会社にとってもよい策を考える必要がある。(こういうこと書くといちからビジネスを学べとか言われそう。)

経営者は「より高いところから社会を俯瞰して、この社会で生きていくために会社に必要な情報という物資をヘリコプターから落とすような人」だと思っているので、たまーに着陸するときくらいしか視座が合うことはない。が、それでいいと思う。

経営者が落とした物資をどこにどう充てがうのか、という戦略を考えるのは、事業部のトップだったりマネージャーである。(まぁ間違えて爆弾落とされたりとかするから困るわけなんですけど。今欲しいのは乾パンと水ですよ!的な)

「自分の興味関心に持っていく」のが一部、と書いたけど、興味関心は会社の外でやれ、という意見もあると思う。それはごもっとも。

ここでいう「興味関心」というのは、会社の事業継続や競争力を高めることに繋がっているもの、という前提が必要である。とはいえ、そういうものをなんでもかんでも突っ込んでいいかというとそうではない。

開発者が一人二人くらいの小さな組織であれば、トライアンドエラーするスピード感は大事かもしれないが、何十人、何百人を相手にしたときはそうはいかない。

何をするにもコストがかかる。負荷が一定を超えると爆発する。爆発すると会社は継続できなくなる。どんなスキルを伸ばすのか、もっと言えばどんなフレームワークを使うのか、といったことは組織の経営と一体である必要がある。

だから、何かをする時は、視座を変えながら適切なタイミングで、少ないコストで、正しい手順で行うことが大事なのよ。(これがくそ難しい。なぜなら人を相手にしているから、全員に対して同じ方法で向き合っていては効果はいまいちだ。)

自分を演じること

私は「普段の自分」と「会社の一部」としての自分の2面性を持っている。というか持つように努力している。どちらかに偏ってしまうとあまりいいことがない。

普段の自分が強ければ強いほど、会社が向いている方向と一致しなくなった瞬間にモチベーションが下がったり、会社がなにを求めても共感できなくなってしまう。

逆に全身が会社の一部になってしまうと、そこから抜け出すのが難しくなる。自分自身に対する評価が業界ではなく、会社の中が基準になってしまい、会社の中でしか成長できなくなる。さらに言えば、外の情報を中に持ち込んだり、中の情報を外に出したりすることも億劫になる。

これは箱入り娘状態。箱から出された瞬間に道標を失う。

私は採用というのは、入社する前から、退職した後のことまで考えるものだと思っている。「いい会社かどうかは、退職時の扱いによって決まる」と言うが、あれは嘘だ。退職した後も同じ市場で前線を突っ走れる人材にする会社こそがいい会社である。

目先のことだけでじゃなく、遠くを見る

これは視座の話と少し近い。視座を高くすればするほど自ずと遠くを見ることになるし、低くすればするほど遠くを見るのは大変になるし、見えないものも出てくる。抽象的な話だけど。

よく「経営視点を持って働いてほしい」ということを言われるのだが、それは遠くを見ることだと思う。もちろん偉くなればなるほど、遠くを見据える必要がある。ここでいう遠くとは、時間の話だ。

より具体的な話をするならば「経営視点を持つ」とは、何かをするときに常に数年先のことを考えて取り組むことなんだと思う。

例えばWebサイトを作る時も、数年先まで考えて設計をすることはもちろん、誰がやるのがいいのかということも考えないといけない。

「自分がやったほうが早い」ということはたくさんあるけど、ただそれだけの理由で自ら取り組んでしまうのは目先のことしか考えられていない状態だと思う。

数年先、自分がいなくなっても他の人が代わりを務められるかどうかも考えなくてはいけない。自分だけが取り組んでいたら、その仕事はいつまで経っても自分しかできない仕事になってしまう。