中小企業のための人事評価の教科書
2023年10月15日
最近DevelopersIOで公開されていた評価制度関連の一連の記事を読んで中小企業のための人事評価の教科書を買って読んでみた。
絶賛評価期間で、ちゃんと勉強しとこーと思ってたのでちょうど良い。 とりあえず「人事」っていう言葉がカバーする範囲が大きすぎで、結局は「人の事」に関するあれこれを仕事としている役割なんだろうけど、会社で起きることなんてほぼすべて人の事だし、もっと細分化して専門性のある仕事として捉えた方がいいよなぁ。評価制度も。
人事制度の目的は「目標管理・評価制度というマネジメントツールを活用してマネジメント活動を推進し、社員の成長を後押しし、経営成果と業績向上につなげること」 ①人事制度によって、社員に会社が求めるものを明確にする ②会社が求めるものができるようになるように、社員が成長する ③社人に求めるものを実行・達成することで業績が向上し、会社が成長する
評価制度はこれまでの仕事を評価して査定のために使うために行うステップという認識が強いけど、そうではなくてこれまでを踏まえてこれからどう過ごしていくかのすりあわせをする手段であり、相手が成長することで、会社も成長することを目指すことが目的である。であれば、評価という名前は変えた方がいいなと思った。
結局のところ、部下の働きぶりというのは、「業務を遂行するプロセスにおいて、思考し、行動し、何らかのアウトプット(成果物)を生み出すこと」でしか評価することができません。 (中略) プロセスの評価という言葉には、2つの異なる意味合いがあります。 ひとつは「プロセスでのがんばりや努力、仕事に向き合う姿勢を評価したい」 もうひとつは「成果につながる適切なプロセスを踏んでいるかの評価」
やはりプロセス=頑張り、というイメージが強いけど、新卒1,2年目とかではない限り頑張りを無条件に評価したいとは思えない。言われたことを、言われた通りに頑張るのは当たり前で、いろいろ自分なりに試したり、言われた範囲だけではなく、その少し外周や内周も気にしてくれるようになると私としては嬉しい。
問題とは、「あるべき姿・目標と現状とのギャップ」を指します。
わかりやすい定義だと感じた。問題がある、とか課題があるって言いがちだけど、何が問題で何が課題なのかまで言及されることは少ないように思う。
評価をしない「ノーレイティング」
私が働いている会社の場合、半期ごとに評価期間があって、定性的なことを定量的に評価したり、自由記述をしたりしてもらうわけだが、ノーレイティングは特定のタイミングに評価期間を設けて評価するわけではなく、日々の過ごし方を見ながら適宜評価していくやり方らしい。感覚的に私にはこっちの方が合っている気がするけど、その日の気分とかに左右されないような強い気持ちが必要そう。
経験と学びの4つのサイクル
- 経験・体験
- ふり返り・気づき
- 自分なりの教訓化
- 新しい状況への応用、適用
このサイクルを自分で回せるようになるまではOJTによる対話と質問を繰り返してフォローする必要がある。 効果的な対話と質問は大きく分けて3つ。
- 体験・経験自体を問うもの
- 何が起こったのか、何をやったのか
- ふり返りながらどんな気付きを得たのかを問うもの
- 何がうまくいったのか、なぜうまくいったのか
- 教訓化
- 今回の気付きをどうすれば横展開できるのか
これを引き出せない場合は
- 視点を変えて考えさせる
- 相手がいるなら相手の事を考えたり、相手の立場で考えさせる
- 第三者の視点で考える
- 未来を考えさせる
- 次に何が必要か
- この先にどんなことが待っていると思うか、そのためにどうあるべきか
- 背景と目的を考えさせる
- どういう背景があったと思うか
- 何のためだったのか
を問いかけたりして、考える訓練を積ませるといい。
エンゲージメントを測定するための12の質問「Q12」というものがあるらしい。
チームビルディング研修に役立つ! エンゲージメント測定のQ-12(キュートゥエルブ)とは?
設問見ただけで、私の日々の接し方は良くなかったんだなと思ってしまった。定期的に見直したい。