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シーソーモンスター

2019年6月16日

久しぶりの伊坂幸太郎の長編小説。複数の作家が共通のテーマについて小説を書くという企画のなかで発表された2作がまとめて1冊になった「シーソーモンスター

人間は実は2種類に分けられる。海側の人間と山側の2つだ。その2種の人間は相入れることはない。お互いにうまくやっていきたいと思ってもどこかですれ違う。らしい。 当然海と山の人間が結婚することもましてや子供をうむことなんてない。

じつは、もう1種の人間がいる。それは中立の人間。海と山は均衡でなければならない。そのバランスをとるような人間だ。その3種類の人間のすれ違いややりとりを通してストーリーは進んでいく。

伊坂さんが書く近未来というのもなかなか新鮮で結構面白かった。なんとなく気になった節をメモ。

いい人と悪い人といった区分は人間にはない。

いいとか悪いとか、そういうのは主観でしかない。その人にとっていいことでも他の人にとっては悪いことだってある。 こういう区分というものは人間が勝手に作り出したものだよなぁと最近思う。特に年齢による区分。

小学生やおじいさんがアプリを作ったとか、この年齢ならできなくて当然だとおもって勝手に区分して、その歳ですごいなぁと称賛している自分がいる。それは多分、自分は特殊じゃないからできないんだとか言い訳を探した結果なのかなと思う。 この前29歳になったばかりだけど、何にも焦りを感じていない。なぜなら29歳はこうあるべきというルールが明確に定められていないから。 世間的には30歳はひとつの「区切り」かもしれない。けど30歳になるまでに結婚しなきゃならないという決まりがないのであれば焦る必要なんてない。

人は過去の成果をなぞりがちだ。

これはもう人間の性だ。しょうがない。とくに最近成果をあげられていないひとは過去の成果にすがるしかない。 成果というのは素晴らしいことだ。だけど、何かを犠牲にして得た成果を、その何かができなかった理由にしてはいけない。

そうかんがえると、過去にこれといった成果をあげていない自分にとっては、すがるものがない、がむしゃらに頑張るしかないということも示しているかもしれない。

うすうす、こんなのは長く続かない、いつか破綻するってわかっていたんだよ。

うすうすわかっている状況というのは、ほとんど確信に近い。分かってはいるけど億劫だったり、何かしらの理由で後回しにしている。 そして破綻した瞬間に後悔することがおおい。なぜなら破綻することが分かっていて、あのときこうしていれば防げたのに…と感じるからなんじゃないかなぁ。

息をしなくては人は生きていけない。人生にはため息がつきまとう。

ため息も呼吸。生きていくためにはため息も必要だ。

他人から見たら論理的な理由がないように見えるのが勘だ。

まず勘という感覚的なものになんとなくうなづける定義をしていることがすごいなとおもった。そして、他人から見たら論理的な理由がないが、自分は自分に対して論理的に説明できることがもう一つの条件かもしれない。

誰かに「なんで?」と聞かれた時、自分の生きてきた人生や背景や経験をベースに出した結論を他人に対して説明ができないとき、分かってもらえないと感じたととき、人は「勘だよ」と言うのだ。