エンタメとは何か
2019年10月26日
今話題のバチェラー3を見ていろいろと思うことがあったのでたまにはこういうのを書くのもいいかな。
いやーーホントにすごい番組でしたね。完全に主観でしかないけど、最後の回ですべて包み隠さず流したAmazon側の思惑としては
- 二人を公開処刑して、みんなスッキリして終わりにする
- おまえら散々企画無視しやがってこれで幸せになれると思うなよという復讐的なあれ
- あとからいろいろバレてネットニュースになるくらいなら放送したほうがよくね?
的な感じかなぁ思ったけど、水田さんの対応が完璧すぎて、気を使ってみんなそれ以上言えなくなったからか、ただただ胸糞悪い番組になってしまいましたね。 他人の蜜は不幸の味というけれど、それはその他人が嫌な奴で、別にその人が嫌な思いをしてもいいと思っている場合に限る。 水田さんは番組内で「私は必ずあなたの味方」ということを言っていたけど、最後の最後までそれを貫いていたなぁ。誠実というのはそういうことをいうんだと思う。 私はバチェラーという番組にそういう誠実さを求めていた。女性の誠実さに対して誠実さで答えて最終的にだれか一人が選ばれて、ハッピーエンドみたいな。
とはいえ結局は人間の恋愛というものをマネタイズして番組として公開しただけのものであって、 バチェラーという番組だからこうしなきゃいけないみたいなのは別になくてもいい、というのが私の意見。それがあったらそれこそヤラセになってしまう。 不倫だの浮気だのはそこら中で起きている話で、別に特別な出来事ではない。もちろんいいことではないけど。
まぁ男性が女性を選ぶという趣旨の番組で、しかもドラマじゃなくてドキュメンタリーで、あの流れは流石にまずいかな。。悪く言えば茶番。 あの場に立たないとわからないことは腐る程あるだろうから、悪くは言いたくないのだけど。だけど。だけども「あの場で言ったことに嘘はない」とはいうけれど、それを嘘にしたのは自分だという自覚はあるのだろうか。 人間らしいと言えば聞こえはいいが、自分の行動や発言に対する責任感というものが微塵も感じられない。と思ってしまった。
で、だ。映画やドラマや本や漫画やパフォーマンスなどのエンターテイメントは人を楽しませることでお金をもらうものだと思っていたけど、 今回私はアマゾンプライムというサービスにお金を払って胸糞悪い番組見せられた、と思った。これがエンターテイメントなのか、と。 そりゃ出来不出来はあるだろうが、見ていて気持ちのいいものではないことはだれが見ても明らかだと思う。 お金をもらってるからにはどんなものでも出さないといけない!のではなく、 お金をもらってるからにはその分見る人を楽しませるのがエンターテイメントではないのか。
そう、実はエンターテイメントって楽しいものだけじゃないんだ。というかそもそも「楽しい」というもの自体が気持ちのいいものだけを指すのではないのかもしれない。 なんだろうホラー映画は怖いもの見たさで見るし、ミステリー小説は裏をかかれることを期待して読む。自分の期待に沿った感情を与えてくれるものこそが楽しいものなんだろう。 まぁ見る側も胸糞悪い物をつくるつもりでやっているはずはないだろうし、万人受けする作品を作るのは当然無理だ。
エンターテイメントというのは見る人の感情を揺さぶる娯楽のことを指すかもしれない。それが楽しいかどうかは問わない。 お笑いのように面白くて笑い転げることもあれば、シルクドソレイユのような驚きと感動のザ・エンターテイメントがあるみたいに、 よくも悪くも感情を揺さぶられた時点で、それはエンターテイメントとして成立しているのかもしれない。
結局、バチェラー3はクソだったと言いたいだけ。