すぐに変われる組織になるには
2023年10月9日
VUCAの背景
- ビジネスに必要な機能(営業から開発製造供給、研究開発まで)をすべて1つの組織が備えている垂直統合型の組織が多かった時代には、その業界への新規参入は難しかった。組織の水平分業化が進んだことで、ビジネスの1部分を専門とするようなスタートアップが増えたり、ハードウェアの会社がソフトウェアに参入したり、大企業が中堅を吸収したり、業界地図が書き換わりやすくなっている。
なんですぐ変化できることが必要なのか
- 不確実性が高い時代には、社会や制度の変化にすぐ対応できる組織になるために、あるべき姿になることではなく、その時々の状況に合わせて常に変わり続けるということが大事で、必要なのは戦略を作り変えることではなく、変わるための戦略作りである。
変化が必要な組織の兆候
- 大きなチャンスに気付けないとか、チャンスに気付いたとしても、そのチャンスをつかむ行動がとれない、行動自体に時間がかかってしまう
- 人材の採用と定着が難しい
- 組織の戦略を社員が知らない
- 予算を投入しても結果に結びつかない
- 競合他社にシェアを奪われている
すぐに変化できる組織を目指すためのポイント
- 時間が立てば状況が変わり、前提が覆るので完璧な戦略を目指さない、ということ。
- 状況が変化するスピードがどんどん速くなってきているので、今この瞬間の最適解を考えることに時間を使ってもすぐに価値がなくなる
- 失敗からすぐに学び、パフォーマンス改善を継続的に取り組んでいるアジャイルな組織を目指すこと
- 意思決定のチームワークを重視する
- 多くの社員に決定の権限を与え、主体的に決断できるようにし、意思決定のスピードを速める
- 意思決定を早くするためには、意思決定のよりどころとなる目的、ミッションビジョンバリューやパーパスが必要
- アクションの効果を継続的に計測できる仕組みがあり、早く決断する
- 意思決定のチームワークを重視する
- 組織の戦略目標と個人の目標をリンクさせること
- 組織全体の戦略をすべての従業員に周知する
- 社内のあらゆる部門やチームを最低1つの戦略目標に紐づける
- 個人が出す成果を部門の目標に紐づける
- 誰にもリスクをとる自分と守りに入る自分がいる
- 許可を与える
- 新しいことを試したり、違うやり方をすること
- リスクをとった上での失敗を受け止めること
- 解決すべき問題と必要な成果だけに目を向け、やり方は任せる
- 許可を与える
- プロセスをスリム化する
- 長年続いた手法を大事に抱えていくことは変化の足かせになっている可能性もある
- プロセスが複雑になると、問題発見や解決への協力要請が遅くなる
- 一般的にプロセスは廃止されにくく、新しく入社した人が覚えないといけないことは覚える一方
変わり続ける組織になるために
- ずーっと組織戦略を進化し続けることは、ゴールのない迷路に迷い込んだもののようで疲弊しやすい
- 戦略立案のスパンに短期と長期の変化をつけてみる
- 戦略の有効性を測るための指標を見直す
- 現場からの情報を反映してみる
- 戦略に関する足並みを定期的にそろえなおす
- 個々の社員やチームの目標も再点検する