WebデザインプロセスBook
2024年11月23日
WebのエンジニアとしてWebデザインに対していろいろ思うところはあるけど、自分の一方的なあるべき論を唱えたところで説得力がないので、まずはWebデザイナーがデザインをするときに、どういうことを考えているのかを学ぼうと思った。
デザイナーは何を考え、どう作っていくのか?WebデザインプロセスBook
関係ないけど、読ませることが目的である本という媒体で手書きフォントを使うのはどうかと思う。
あまりしっくりきていない言葉
- もたつく:どこを見たらいいかわからない感じ?
- 重い印象:全体の印象が暗くなる感じ?
- 抜け感:リラックスした感じを演出する感じ?
- 背景に溶ける:メリハリがない感じ?
なるほどーと思ったこと
- 広いベタ塗り領域は目を奪いやすい
- 写真の中にいる人の向きや視線も考慮したレイアウトを考える
- 単純に反転してしまうと画像内の文字が反転してしまったり、現実世界のルール(ボタンの掛け方とか)を壊しかねないので注意する
広く空いた余白に耐えられないのは日本特有なのか?
広く空いたスペースに対する指摘コメントがあったけど、なんで広く空いたスペースはだめなのだろうかと考えていた。
具体的な問題になりうるとしたら、ユーザーがスクロールする量が増えるとかそのくらいな気がするけど、個人的にスクロールめんどいなって思ったことは一度もない。
それにAwwwardsに取り上げられるようなWebサイトは余白やテキストを大胆に使っている印象がある。勝手な想像だけど、日本ではなんかもったいない、というような感覚があるんじゃないかと思う。
ここを詰めればもっと情報を掲載できるとか、余白があったら埋めたくなるとか。コピーや商品単体としての魅力に自信がないのか知らないけど、情報の量でどうにかカバーしようとしているような必死さを感じることがある。
作り手が大胆なデザインを野暮ったいと感じてしまうようになったら、大胆ではないデザインが増えて、それが当たり前になってしまう。大胆なデザインは野暮ったいというのが、世間一般的な評価になってしまう。
自由で大胆な表現ができるのがWebの良さで、私もその魅力に惹きつけられた人間だったので、感動しないデザインが増えるようなことにはなってほしくはない。
とはいえ、コーポレートサイトとかで、そういう大胆さが必要なのか問われると、まぁたしかにそうではないよなーとは思ったりもするので、悩ましい。
自由な表現を奪っているのは自分かもしれない
CSSの進化(分かりやすいところで言うとグリッドレイアウトとか)によって、整列された一貫性のあるデザインの方が圧倒的に実装しやすくなった。
CSSは見た目を再現する技術でなく、見た目を作るためのルールを再現する技術だと思っているので、ルールが見えないデザインは実装するのが難しいと思う。だから開発者はデザインにルールを求めてしまいがちなんじゃないだろうか。
Webサイトのデザインをしている以上、CSSやブラウザという環境の特性を理解した上でのデザインをするのが本当の意味でのWebデザインだろうと思う自分がいる一方で、そんなこと言ってたら自由なWebサイトは減ってしまうんじゃないかと思っている自分もいる。
昔、転職した先輩が「優れたデザイナーは開発者が遊ぶ余白を残したデザインを作ってくる」ということを言っていたのを思い出す。
「デザイン作ったからあとはよろしく(デザインを再現するのが開発者の仕事でしょ)」なんてデザイナーはいないと思うけど、そういうデザイナーがいるとしたら確実に2流で、どう実装するのかもある程度想像した上で、実装でもっとよくしてください!っていうようなデザインを叩きつけてくるようなデザイナーが私がおもうあるべきWebデザイナーなんじゃないかと思う。
デザインを頭で理解しようとしているのがそもそも間違っているのかも、とも思う。本当の意味で理解したいなら、見たまんま捉えることが必要なのかもしれない。